イノベーションを生み出す2つの要素とは?

イノベーションを生み出す2つの要素とは?

イノベーションとは、ビジネスにおいて「新しい価値を生み出す」ことを言います。とはいえ、全く新しいものを生み出す事は非常に困難です。「新結合」とイノベーションを訳すことからもわかる通り、実際のところは既存のモノやサービスなどの組み合わせによって新しい価値が生み出される事がほとんどです。

では、イノベーションを生み出すための2つの要素とは何でしょうか?この記事を書くにあたり、入山章栄氏の著書「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」を参考とさせていただきました。

要素1:創造性

これは至極当たり前に感じるかもしれませんが、創造性がないとイノベーションは生まれません。では、創造性とはどのように生まれるのでしょうか?

ポイントは、「新結合」という言葉にある通り、組み合わせになりますが、この組み合わせのアイデアを生み出す際に必要になってくるのが様々な業種との関わりです。狭い業種間での情報交換や同業他社の事例ばかり見ているようではありきたりのアイデアしか生まれません。むしろ自分とは遠い業種の事例や体験に触れ、それを自分ごと化した時に新しいアイデアが生まれるのです。そういう意味では、異業種交流会などで交流の幅を広げる事はイノベーションにおいては非常に重要な活動となります(名刺をコレクションするだけでは意味はありませんが・・)。

要素2:実現力

新しいアイデアが生まれた瞬間、そのアイデアはダイヤの原石であり、見方によってはただの石ころです。それを実際に実現できるレベルにまで磨き上げてダイヤにするためには、たくさんの工程があります。大企業になればなるほど社内調整も複雑になります。どこかに忖度してしまえば、無難な形まで丸くなってしまうでしょう。そのため、根気強くやり遂げるだけの実現力が必要になります。

この2つの要素を兼ね備えた人間にしかイノベーションは起こせないのか、というとそうではありません。歴代のカリスマ経営者の中にはそういった人物もいますが、何も一人でやる必要はありません。「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」の中では、『チャラ男と根回しオヤジこそが、最強のコンビである』という表現で書かれており、まさにこの二人の人物像が創造性と実現力を表しています。

まとめ

近年、大企業が10~20代のSNSインフルエンサーと組んでマーケティングを行うケースが増えています。この組み合わせも上記に近いもので、SNSを使いこなす若者のアイデアを大企業の持つ知見と実現力で形にしていく、という取り組みで、従来のやり方では生まれなかったようなサービスが生まれています。「イノベーション」というと少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、同業他社との差別化を図るためにも、やはり様々な情報に触れ続ける事は必要です。違う業種、違う世代など、少し交流の幅を広げてみる事が、イノベーションの第一歩となるかもしれません。

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